2014年09月01日

中国の権力争い

天安門事件直後の趙紫陽元総書記が失脚して以来、初めてチャイナセブンの一人だった最高幹部の周永康・前政治局常務委員が失脚したようです。

周永康・前政治局常務委員の粛清のターゲットは江沢民・元国家主席で、本当に中国は混乱状況になる様相を呈しています。

混乱が高まれば高まるほど、対日本に対する対応も、常軌を逸したような状況になる懸念は高く、まさに中国は1989年6月の天安門事件以来の大変革を迎えようとしています。

まずは夕刊フジの関連記事をご覧ください。
習政権、権力掌握に向け粛清の嵐 本丸は「上海閥」トップの江沢民・元国家主席
習近平体制下の中国共産党が粛清の嵐だ。周永康・前政治局常務委員(71)が、重大な規律違反の容疑で党の規律部門の取り調べを受けていることが明らかになった。中国共産党の最高指導部メンバーが失脚したのは25年ぶりとなる。新旧政権の間で繰り広げられる覇権争いは最終局面に突入しており、習国家主席が、周氏の後ろ盾となっている「上海閥」トップの江沢民・元国家主席に手をかける可能性も出てきた。
 「虎もハエも一掃する」
 2012年の国家主席就任以降、「反腐運動」と呼ばれる汚職追放運動を展開してきた習氏が、常々繰り返してきた言葉だ。
 虎は大物を表し、ハエは小物を指すが、その「虎」に習氏が手を掛けようとしている。
 中国国営新華社通信は29日、周氏について「重大な規律違反があった」として、党中央規律検査委員会が立件・調査することを決定したと伝えた。
 周氏への疑惑は、公職を務めるなかでの収賄や職権乱用に加え、香港メディアでは、薄煕来・元重慶市党委書記と共謀して政変を起こそうとしたとの疑惑や、前妻を交通事故に見せかけて殺害したとの情報も伝えられている。
 昨年8月、香港メディアで汚職問題が報じられ、同12月には消息を絶ち、「公安当局に身柄を拘束された」との見方が出ていた。
 ロイター通信などは、これまでに親族や部下ら300人以上が拘束され、差し押さえられた資産は900億元(約1兆5000億円)を超えると報じている。
 周氏は国有企業、中国石油のトップを経て政界入り。公安相に就任後、07年に政治局常務委員となり、胡錦濤政権で警察、検察、司法部門を統括した。「チャイナナイン」と呼ばれた党最高指導部の一員だった。
 1989年6月の天安門事件の直後に、民主化運動を支持したとされる趙紫陽元総書記が更迭されたが、その後、最高指導部メンバーが失脚した例はない。
 天安門事件当時の最高実力者だった●(=登におおざと)小平氏が党内の権力闘争激化を避けるために、政治局常務委員クラスの指導者の責任を問わないという暗黙のルールをつくったといわれるが、習氏はその禁も破ったことになる。
 異例の事態に激震が走った中南海(=国会に相当)。習氏の狙いは、より大きな権力の排除にある。

 『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店)の著者で評論家の宮崎正弘氏は、「周氏は、江沢民・元国家主席率いる上海閥の重鎮でもある。習氏が、背後に控えるかつての最高権力者に狙いを定めているのは間違いない。江沢民氏の影響力を事実上ゼロにすることを画策している」と指摘する。

 6月末には、周氏に近いとされる徐才厚・前共産党中央軍事委員会副主席が収賄などの容疑で党を除籍処分になった。さらに、徐氏と同じく党中央軍事委員会の副主席を務めた郭伯雄氏も汚職容疑で拘束されているとの観測が流れる。
 相次ぎ粛清された党幹部たちはいずれも上海閥。習氏が、そのトップに君臨する江沢民氏を失脚させるために血道を上げてきたのは明らかだ。
 権力掌握のために暴走する習氏。今後、どのような展開をみせるのか。
 宮崎氏は「今回失脚した周氏は、中国最大の利益集団である『石油閥』の大物でもあった。習氏は、石油利権を握って潤沢な資金と人脈を得た」とした上で、こう続ける。
 「中南海のパワーゲームの中で孤立ぎみだった習氏が、権力基盤を固めつつある。江沢民氏を失脚させた後は、上海閥の残党を取り込んでいこうとするだろう。そこから一気に軍部の掌握を狙う。ただ、軍内部には、胡錦濤・前国家主席の息がかかった幹部が多数派を形成している。次は胡錦濤氏率いる『団派』(共産主義青年団派)との争いになる」
 権力闘争の先には安定ではなく混沌が待ち受けている。


中国の権力争いを石平氏の次の本からまとめてみます。
世界征服を夢見る嫌われ者国家 中国の狂気 -
世界征服を夢見る嫌われ者国家 中国の狂気 -

中国の3つの派閥
1.習近平 太子党
習近平は共産党王朝創設者の子孫という、言わば創業者一族を表象する太子党出身

2.胡錦濤 共青団派
胡錦濤は実力でのしあがった共青団派(中国共産主義青年団)出身。
ケ小平が強く推して胡錦濤政権ができ、胡錦濤は共青団派の部下たちを登用して一代派閥を形成。

3.江沢民 上海閥
もともと太子党と手を組み権力を掌握。
江沢民政権は上海閥・太子党連立政権    

この構図の中、習近平が主席になるよう江沢民が強くサポート。
江沢民派の上海閥が、共青団派閥に勝利して習近平政権が樹立された。
政治局常務委員(チャイナセブン)はほぼ上海閥で占められる。
習近平政権は事実上上海閥政権で江沢民の傀儡政権。
この状況は、習近平も共青団派閥も面白くない。
習近平は権力掌握のために、解放軍を取り込み、共青団派閥との連携を画策。
習近平は胡錦濤から全権移譲を受ける代わりに、共青団派閥から李源潮国家副主席、李克強首相などを幹部に登用。
共青団派閥は党大会で敗れたものの、政府人事では大勝利をつかむ。
この結果、習近平は上海派閥と共青団派閥をいずれ排除しなければ全権把握にならない。
そのために人民解放軍を取り組む。

以上、石平氏の本からまとめた様に、まず上海派閥が掌握する権力により享受している大きな利権を規律違反として江沢民を下から攻め始めたのが今日の記事、習政権、権力掌握に向け粛清の嵐 本丸は「上海閥」トップの江沢民・元国家主席と捉えることができます。
当然ながら江沢民をはじめとした上海派閥が黙っているとは思えず、解放軍を取り込んだ習近平との戦いは激しいものになると予測されます。
ということは、中国国内の政治は混迷し、対日本外交も、超先鋭的にる懸念が出てきます。
まさに三国志の世界。

これでも、チャイナリスクがないと言う人がいることに驚くとともに、いまさら中国進出する企業経営者の感覚が理解できません。
posted by bhycom2 at 23:39| 東京 ☔| 国際政治 | 更新情報をチェックする

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