2014年08月28日

財政危機マニアの財務省

三橋貴明氏のメルマガの記事を転載します。
日銀の国債保有高をカウントした国債発行額の大きさをもって、財政危機ということがおかしいというのは、左翼の植草一秀でさえ言っていることです。
財務省のばかげたインチキ世論誘導を再確認したいと思います。

財務省は「国の借金」​とやらから201兆円​差し引け
改めて、日本銀行の通貨発行の仕組みを解説。
日本銀行は銀行から国債を買い取り、日銀当座預金の残高を増やす形で代金を支払います。(もしくは、現金を発行する)これが通貨発行です。
 通貨が発行された結果、政府の借用証書である「国債」が、銀行から日銀へと渡ります。
 結果的に、政府は銀行ではなく日本銀行からお金を借りた形になります。
 日本銀行は、日本政府の子会社です。日本銀行の株式の55%は日本政府に保有されています。
 これは民間企業でも同じですが、子会社と親会社間のお金の貸し借り(利払いも)は、連結決算で相殺されてしまいます。すなわち、
「自分が自分にお金を貸した」
 こととなり、返済や利払いをする必要がなくなるのです(別にやってもいいですが、やらなくても構わない)。

 現在、アベノミクス第一の矢「金融政策」ということで、日本銀行が量的緩和を拡大中です。すなわち、銀行から国債を買い取り、新たな日本円を発行しています。この日本円が日銀当座預金に積み上がってしまっている問題は、前日触れたとおり。

 さて、日銀の国債買取は今も続いており、ついに日本銀行が国債の最大保有者になりました。無論、これまでも一機関としては最大の保有者だったのですが、業態としてもトップの座に躍り出たのです。

『日銀が最大の国債保有者に 大規模緩和で保険会社抜く
http://www.asahi.com/articles/ASG6L4TPDG6LULFA01F.html
 日本銀行が18日発表した1〜3月の資金循環統計(速報)によると、日銀がもつ国債の残高は3月末で201兆円となり、昨年3月末より57・2%増えた。国債全体に占める日銀の保有残高の割合は20・1%で、保険会社を抜いて初めて最大の保有者となった。
 日銀の保有残高が急増したのは、昨年4月から始めた大規模な「金融緩和」で市場に大量のお金を流すために、満期が長い「長期国債」を金融機関から毎月6兆〜8兆円買っているからだ。今年末には長期国債の保有残高が190兆円と、2012年末(89兆円)の2倍になる。満期が短い短期国債も含めた国債保有残高はさらに増える。
 日銀以外では、保険会社が計193兆円で、昨年3月末から0・3%増と横ばいだった。銀行は18・1%減の計130兆円だった。(後略)』

 繰り返しますが、日本銀行が国債を保有した場合、政府は借金を返済する必要も、利払いをする必要もなくなります。一応、政府は日本銀行が保有する国債に対し、律儀に金利を支払っていますが、日銀の決算終了後に「国庫納付金」として返還されています。

 というわけで、日銀の国債保有が量的緩和で増えている以上、現在は政府の借金が実質的に減り続けているというのが真実なのです。それにも関わらず、財務省やマスコミは相変わらず、
「国の借金1000兆円突破! 間もなく破綻!」
 といった論調で国民を煽り、悲壮感をまき散らし、経済成長やデフレ脱却の妨害をしています。

 面白いことに、いわゆる「国の借金」(正しくは「政府の負債」)問題を論じる際に、破綻論を叫ぶ人に、
「日本銀行が国債を買い取ったら、終わりでしょ」
 と突っ込むと、ポカ〜ンとするか、もしくは沈黙します。要するに、「通貨」「自国通貨建て国債」について真剣に考えてこなかったか、もしくはすべてを理解した上で破綻論を叫んでいるのでしょう。

 以前であれば、「日銀が国債を買えば」という主張に対して、
「そんなことをすると、はいぱ〜いんふれ〜しょんになるっ!」
 といった、面白い反論を見かけることができたのですが、最近へ消滅しました。何しろ、日銀が毎月7兆円前後の国債を買い取り、日本円の通貨を発行しているにも関わらず、物価上昇率はゼロから上に少し頭を出した程度なのです。

 要するに、デフレ期の金融政策はインフレ期とは異なる。ただ、これだけの話なのですが、財務省は相も変わらず「自国通貨建て国債」の残高「のみ」を騒ぎ立て、正しい経済政策が推進されることを妨害しています。政府(というか、まさに財務省)の子会社である日本銀行の国債保有残高が201兆円に達した以上、当然ながら財務省は「国の借金(政府の負債)」から日銀保有分を差し引くか、もしくは「説明」をしなければならないはずです。

 例えば、
「政府の負債が1000兆円を超えましたが、日本銀行が保有する分が200兆円に達し、返済が必要な実質的な負債は減少しています」
 と。

 説明すら一切しないわけですから、財務省の目的は「国民を豊かにする経世済民」ではなく、破綻論を煽り、増税や政府支出削減を実施することであると断定せざるを得ないのです。


こんなばかげた話は国債の問題だけではありません。

増税や公共投資が、財政や景気にどのような影響を与えるかを判断するための経済モデルを、IMFの需要が極めて小さい、要は乗数効果が極めて小さい、発展途上国向けの経済モデルに、わざわざ以前のまっとうな経済企画庁モデルを変えてまでして、次のような主張をするのです。

「増税は景気の足をそれほど引っ張らないし。」
「公共投資はそれほど景気浮揚の効果はない。」  

ばかばかしくていやになります。

非常に参考になる宍戸俊太郎氏の動画をご覧ください。
財務省が画策する経済政策がいかに馬鹿馬鹿しいほどひどいか分かります。
















posted by bhycom2 at 23:14| 東京 🌁| 経済 | 更新情報をチェックする

2014年08月18日

国の借金 国の借金 国の借金・・・・・

次の日経の記事のように、国の借金 国の借金 国の借金・・・・・と、嘘八百を何年も何年も懲りずに発表する財務省。
その心は増税したい一心の嘘だから困ります。
税収を上げるのが目的ならまだ理解できますが、とにかく増税したいだけだから困るのです。

国の借金最大、6月末1039兆円に
財務省は8日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が6月末時点で1039兆4132億円となり、過去最大を更新したと発表した。国の借金は昨年6月末に1000兆円を超え、推計では借金の総額は14年度末には1143兆円に到達する。
 今年7月1日時点の総務省の人口推計(1億2710万人)をもとに単純計算すると、国民1人当たりの借金は約818万円。3月末から約12万円増えた。
 3月末時点から6月末時点にかけて借金は14兆4563億円増えた。その前の3カ月の増え幅(7兆110億円)に比べて拡大した。東京電力を支援している原子力損害賠償支援機構に交付する国債の残高が3兆5429億円増えたことなどが影響した。
 残高の内訳は国債が10兆1243億円増の863兆8880億円。一時的な資金不足を補う政府短期証券が5兆2201億円増え、120兆9085億円となった。

(日経:2014/8/8)

この財務省の確信犯的な嘘発表について、一番分かりやすい説明と言えば、三橋貴明氏の記事が一番です。
三橋氏のメルマガから転載します。
文中にもあるように、財務省の3ヶ月に一度の確信犯的増税キャンペーンに対して、三橋氏はことあるごとに、この明確な嘘に対して反論をし続けています。
その意に賛同して全文転載します。

『さて、毎度お馴染みの「国の借金」問題でございます。

『国の借金最大、6月末1039兆円に
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF08010_Y4A800C1EE8000/
 財務省は8日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」の残高が6月末時点で1039兆4132億円となり、過去最大を更新したと発表した。国の借金は昨年6月末に1000兆円を超え、推計では借金の総額は14年度末には1143兆円に到達する。
 今年7月1日時点の総務省の人口推計(1億2710万人)をもとに単純計算すると、国民1人当たりの借金は約818万円。3月末から約12万円増えた。
 3月末時点から6月末時点にかけて借金は14兆4563億円増えた。その前の3カ月の増え幅(7兆110億円)に比べて拡大した。東京電力を支援している原子力損害賠償支援機構に交付する国債の残高が3兆5429億円増えたことなどが影響した。
 残高の内訳は国債が10兆1243億円増の863兆8880億円。一時的な資金不足を補う政府短期証券が5兆2201億円増え、120兆9085億円となった。』

 すでに1000回くらい突っ込んでいる気がしますが、
国の借金1039兆円に! 国民一人当たり約818万円の借金!」
 というレトリックは、最初から最後まで間違いです。
 

  まず、「国の借金」という言葉が変。国の借金と聞くと、日本国民は「日本国の借金」とイメージしてしまいます(そう思わせるために「国の借金」という言葉を使っている)。とはいえ、国債、財融債、国庫短期証券(政府短期証券)は国の借金ではありません。

 正しい意味における「国の借金」は、我が国の対外負債ですが、2013年末時点で500兆円あります。もっとも、我が国は対外資産が820兆円に達しています。
「外国に貸している金が820兆円、外国から借りている金が500兆円」
 というわけで、我が国は320兆円の対外純資産状態にあるわけです。

 そして、この320兆円という対外純資産は「世界最大」です。日本国は「国家」として見た場合、世界一のお金持ち国家なのです。

 その「世界一のお金持ち国家」において、「政府」が借りているのが財務省(やマスコミ)のいう「国の借金」です。英語では、government debt と言います。直訳すると「政府の負債」です。日本銀行の統計では、「政府の負債」です。

 そりゃまあ、「政府の負債」なので、当たり前なのですが、これが財務省に言わせると「国の借金」になります。
 要するに、「いわゆる従軍慰安婦」問題と同じなのです。大東亜戦争期、戦場に慰安婦はいましたが「従軍慰安婦」などいませんでした。従軍慰安婦とは、戦後の造語なのです。慰安婦に「従軍」を付けることで、日本軍が慰安婦を「強制連行した」というイメージを植え付けることに成功したわけです。

 同様に、「国の借金」も、政府の負債について「日本国民の借金」であるという嘘を国民の頭に植え付けることに成功しています。新聞が「国民1人当たりの借金は約818万円」などと書くわけですから、尚更です。

 実際には、「いわゆる国の借金」とは、政府の負債であり、国民は債務者ではなく「債権者」です。何しろ、日本国民の金融資産(預金、保険、年金など)が政府に貸し付けられて運用されているわけです。それにも関わらず、国民は「いわゆる国の借金」という言葉に騙され、債務者としての罪悪感を持たされてしまいます。結果、財務省の増税路線や緊縮政策に逆らえないどころか、むしろ積極的に賛成してしまうという不気味な状況がすでに二十年続いています。

 まさに、いわゆる従軍慰安婦問題と同じです。

【2013年末時点 日本国債所有者別内訳(総額:828.7兆円)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_47.html#Kokusai

 現実には、独自通貨国で、中央銀行が国債を買い取ると「政府の負債」がチャラになってしまう国において、財政破綻などあり得ません。ところが、いわゆる国の借金問題に縛られ、緊縮財政が継続し、国民が貧困化し、インフラが老朽化し、防災、防衛といった安全保障が脅かされ、土木、建設、医療、介護といった業界の賃金を上げられず、人手不足となり、外国移民の受け入れが推進され、さらに混合診療などの間違った構造改革が推進されているのが日本国なのです。

 とにもかくにも、この「いわゆる国の借金問題」のウソを国民が認識し、政治家を動かさなければ、日本経済の諸問題のほとんどは解決しません。

 先方(財務省)は三か月に一度、新聞を使いキャンペーンを展開してきますので、こちらは数を打ちまくるしかないのです(わたくしは講演のたびに上記の話をしています)。皆様のご支援、ご協力を切望致します。』


posted by bhycom2 at 01:40| 東京 ☀| 経済 | 更新情報をチェックする

2014年08月02日

GDP予測 増税失速が予想以上

まだまだコアコアCPIがデフレ状況なのに、消費増税をすれば景気が悪くなってGDPがマイナスになることなど、誰だって、普通に考えれば常識なのに、政界もマスコミも、たいした落ち込みはないとか、増税してもデフレ脱却は達成できるとか、このような根拠なき嘘が、あたかも常識であるかのように語られる状況に驚いていました。
やはりというか、増税の経済への悪影響は予測どおりに出ています。
時事通信の関連記事から転載します。

  
『内閣府が13日に公表する2014年4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値に関し、民間シンクタンク11社の最新予測が1日出そろった。実質GDP成長率は平均で前期比年率7.4%減となり、消費税増税前の駆け込み需要が押し上げた1〜3月期の6.7%増から急減速。1997年の前回増税時(1〜3月期3.0%増、4〜6月期3.7%減)に比べ、「山」も「谷」も大きくなる見通しだ。
 6月末時点では、4〜6月期は駆け込み需要の反動減で平均マイナス5%程度の落ち込みが予想されていた。その後、家計調査など今週発表された統計を踏まえ、各社が下方修正した。』
 

    
そもそも民間シンクタンクの多くが下方修正したなんて書いてあるけれど、ここでも根拠なき楽観論があったのだと思うと、まさに財政危機で消費増税止むなしなどいう世論を作るために、いんちきな予測をしたのだろうと思います。
まさに、昨年の今頃を思い出せば、消費増税については、まさに大政翼賛会状況だったことが思い出されます。
この頃、消費増税は経済への悪影響は最小限に抑えられるなどという無責任なことをいっていた経済学者などにたいして、もっとその主張に対して検証し批判するぐらいのしつこさを私たちは持たねばならないと思います。
御用学者の確信的ないんちき情報のおかげで、国民の生活が脅かされる可能性があるわけですから、国民に対して何も責任を取らないのは、あまりにもフェアではないと思います。

関連記事の「消費増税は結果よりも、この時期になぜ?が大問題」をご参照ください。
posted by bhycom2 at 01:42| 東京 ☁| 経済 | 更新情報をチェックする

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